スケートボーダーがエル・キャピタンを1日でフリー登攀した最年少フリークライマーになるまでの道のりとは? テキサス育ちのサム・ストローは、その「とにかくやってみる」性質を最大限に発揮した。17歳でクライミングに出会って以来、彼が自分の能力を注ぐ場は、ヒューストンのコンクリートボウルからニューメキシコの峡谷や岩山へと移った。大学で西に移り、スミスロック、ヨセミテ、インディアン・クリーク、ジョシュア・ツリーを目指したサムにとって、パンデミックによる混乱期は非公式にクライミングを専攻していたも同然だった。トラックをバンに交換し、「ハイブリッド学習」の自由さを最大限に利用して、ヨセミテ・チャーチボウルの駐車場で大量の論文を書く傍ら、クライミングにも多くの時間と情熱を傾けた。
沸き立つような熱意、チリビーンズ缶とチョコレートバー、パワープレイリスト、そして自由な時間は有限だという考えを原動力に、ストローはエル・キャピタンに意識を集中し、20歳にして、史上最年少でフリーライダーを1日でフリー登攀したクライマーとなったのだ。22歳までにはゴールデンゲートをフリー登攀し、エル・コラソンを1日で登攀した。
フルタイムでクライミングを楽しめるチャンスが開かれた今、ストローは誠実かつ洗練され、刺激的な貢献を生み出す方法を探っている。自分の情熱と計画性とのバランスを取り、しっかりとした幅広い基盤の上に功績を築こうとしているのだ。彼は10代の頃に消した目標のリストを今も持っている。そうした「通過点」は、真のクライマーになるのとともに、最終的に自分がなりたい人間、パートナー、友人、息子、兄弟になるための長い道のりの一部だと思っているからだ。
主な実績
- 2024年5月、米国エル・キャピタンのZodiac(5.13d、20ピッチ)を14日でグラウンドアップ
- 2023年11月、米国エル・キャピタンのEl Corazón(5.13b、32ピッチ)を1日で登攀
- 2024年8月アルバータ州レイク・ルイーズ、The Path(5.14a R)
- 2022年5月、米国ヨセミテ国立公園リーニングタワー、Wet Lycra Nightmare(5.13D)
- 2022年1月、米国エル・キャピタン、Golden Gateをグランドアップで登攀